2021.9.17大使・国会議員と語る「ジェンダー平等と若者世代」開催報告
2021年3月31日水曜日、#男女共同参画ってなんですかとジョイセフは、駐日欧州連合(EU)代表部主催の「ジェンダー平等と若者世代」の開催に協力しました。このイベントは3月の国際女性デー月間に合わせて、日本におけるジェンダー平等を進めていくことを目的に、衆議院第一議員会館とオンラインの同時開催(ハイブリッド式)で行われました。
本イベントにはEUをはじめ16カ国の駐日大使・臨時代理大使と、日本の各政党の青年部担当議員6名、さらに日本国内でジェンダーに関する活動を行う若者らが参加しました。当日は、第1部のみオンラインで公開し、およそ270名の参加がありました。
このイベントの模様はEU代表部のウェブサイトで公開されています。
イベント当日は、世界経済フォーラムのグローバル・ジェンダー・ギャップ報告書2021年版の発表日でもありました。日本は156カ国中120位と、依然として非常に低いランキングとなっています。世界的にはコロナ禍により、これまで改善を重ねてきたジェンダー平等の成果が後退し、今の状況が続けば世界中でジェンダー平等が達成されるまで135年かかるとの報告がありました。
これを受け、イベントの主催者である駐日EU代表部パトリシア・フロア大使は、開会挨拶で「135年も待ってはいけない」という決意を力強く表明。続いて、自由民主党のあべ俊子衆議院外務委員長が「次の日本、次の世界を牽引するのが若者である」と若者たちを勇気づけました。その後、ジェンダー平等に関する5つのテーマについて、大使が各国の状況や取り組みを共有しました。
大使らの発言後に、出席した若者と国会議員が、どうしたら日本でジェンダー平等を進めることが出来るかについてコメントしました。
(左からNPO法人ピルコン理事長 染矢明日香さん、一般社団法人fair代表理事 松岡宗嗣さん、#男女共同参画ってなんですか 代表 櫻井彩乃)
#男女共同参画ってなんですか 代表 櫻井彩乃
ジェンダー平等に関する教育を若者に対して行う事が重要だと感じました。あらゆる意思決定の場に若者を参加させること、また大人が若者の声を信じて、政策に取り込んでいくことが重要だと考えています。
PO法人ピルコン理事長 染矢明日香さん
日本で性教育の普及・啓発と、緊急避妊薬へのアクセス改善に取り組んでいます。教育の重要性を再確認しました。自分の権利が侵害されていることにも気づかない若者が多くいます。人権について、また自分たちが持つ権利について、子どもの頃から教育する必要があると考えました。
一般社団法人fair代表理事 松岡宗嗣さん
マイノリティとマジョリティ双方の視点を持つことが重要であると改めて思いました。男性・女性だけでなく、周縁に追いやられやすいLGBTQの人々、女性の中でも貧困や、障がいを持つ方、難民や移民の人たちの声をどれだけ拾い上げられるかの重要性を感じました。若者の中にもそうした交差性の視線を持った人たちが増えています。より声を上げていくと同時に、政治の場で若者の声を聴いてくれることを期待しています。
第2部は、Zoom中継を終了し、会場での議論を継続しました。第1部とは逆に、若者3名が、選択的夫婦別姓、性教育の必要性、LGBTQに関する課題や、政策提言など自らの活動について発表。出席した大使や国会議員からコメントが出され、活発な意見交換が行われました。
イベント終了後も会場の熱は冷めず、若者と大使・議員の間で意見の交換が続きました。主催したEU代表部をはじめとする各国の大使や国会議員からも一様に、ぜひ若者との対話を継続したい、今回は時間が少なかったのでもっと若者の意見を聞きたいという声が寄せられました。
今後も#男女共同参画ってなんですかは、ジョイセフサポートのもと各国大使館や国会議員への若者のアドボカシー(政策提言)活動を行っていきます。
文・ジョイセフより一部抜粋